いろのいろいろな話「RGBとCMYKの違いって!?」

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こんにちは。ここを見てくださっている方々は、広告やカタログ制作に携わる方が多いのではないでしょうか。そんな方向けに、知っていたらちょっと役立つ(かもしれない)“いろのいろいろな話”をざ~っくりとさせていただきたいと思います!

 

まずはこの色を見ていただきましょう。

kinaka.png

制作や印刷の業界では通称「キンアカ」と呼ばれたりもする色です。

 

RGBでは「R230 G0 B18

CMYKでは「M100 Y100C0M100Y100K0)」

であらわすことができます。

 

このRGBCMYKって、よく聞くけれど違いはなんなのでしょう?

そもそも……「いろ」ってなんなのでしょうか?

 


 色とは、光を感知した脳の反応


わたしたちの脳は、光からの刺激を受けて色を認識しています。もちろん、脳の手前でそれを受けるのは目です。人間の網膜には「錐体(すいたい)」と呼ばれる視細胞があります。これがカラーセンサーです。錐体は3種類あり、赤・緑・青それぞれの感度を持っています。これら3つの光の刺激の割合を、色として感じているのです。そしてそれこそが光の3原色、RGBなのです。

 


RGB<光の3原色>


昔、おばあちゃんの家などで、古いブラウン管のTVに近づいてみた覚えはありませんか?現在のPCモニタやTVの液晶は精度が良くなり、ルーペなどを使用しないとわからないのですが、液晶・プラズマディスプレイや昔のブラウン管は、赤・緑・青のたった3色の色の粒が集まり、カラーを表現しているのです。これがRGB、「光の3原色」です。

 

RGBは、赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)の光の足し合わせでフルカラーを表現するため「加法混色(光のエネルギーが加算)」と呼ばれます。3色の混率が上がれば上がるほど明るくなり、最終的には白になります。

 


CMYK<色の3原色>


シアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)の3原色と、さらに暗さを調節するブラック(Key Plate)を混ぜ合わせることで色を作ります。図工で絵の具を使って絵を描いた時のことを思い出すと、よくわかりますね。青と黄色を混ぜて、緑の木の葉を描いたりしませんでしたか? 黄色が多ければ黄緑に、少なければ深い緑色になりましたよね。

 

加算していくことで色を表現するCMYKは、色を混ぜ合わせるにつれ色が暗くなるため、「減法混色(光のエネルギーが減少)」と呼ばれます。「3原色」なのになぜ4色あるかというと、3原色であるCMYだけをMAXまで混色しても、実際には「真っ黒」を表現できないため、サポートとしてK(=ブラック)も使用しているというわけです。そして、印刷物は通常、CMYK4色のインキで刷られています。

 

RGB-CMYK.jpg

 


WEBのRGB、紙のCMYK


ここまで読んでいただいて、勘のよい方はお気づきでしょう。PCの液晶モニタで光が色を再現するのはRGB、絵の具(インク)を混ぜ合わせて色を作るのがCMYK。そう、つまり、「WEBRGB」、「紙はCMYK」ということなのです。1枚の画像ファイルがあるとして、WEBに掲載するならRGBのデータ、カタログに掲載したいならCMYKのデータが適していると言えます。

 

最初に見ていただいたこの色は、それぞれ以下のように表すことができます。

kinaka.png

RGBR230 G0 B18

RGBの場合、数値は255MAX。上記数値は、レッドの割合が多く、ブルーが少し、グリーンの要素がまったくない、ということを表しています。

 

CMYKC0 M100 Y100 K0

CMYKの場合、数値は100MAX。上記数値は、シアンとブラックの要素はまったくなく、マゼンタとイエローの2色がMAXの状態で成り立っていることを表しています。

 


印刷物の色の再現について


同じ色をRGB/CMYKそれぞれで数値化したものを上記で見ていただきましたが、ここで注意がひとつ。RGBとCMYKでは色の表現方法が違うので、色の再現にも差がある、ということです。

 

RGBの方が彩度の高い色を表現することに長けており、再現できる色の幅が広いので、モニタでは鮮やかだった色が印刷すると暗くなってしまったりくすんだ色になってしまったりすることがあります。

また、蛍光色や金、銀などの金属色をCMYKで再現=印刷するのは不得意…。これは特性上、どうしようもないものなのです。また、紙の質感、見る時の環境などによって、色は変わってきます。しかし、「どうしても金色を美しく出したい!」そんな時は、ベースのCMYKのインクに「特色」と呼ばれるインクを追加して5色・6色で印刷をしたりすることが可能です。(家庭用プリンタでは、肌色をキレイに出すために、マゼンタ(ピンク)インクが2色設けられているプリンタなどもありますよね!)

 

大伸社グループでは、色の再現だけでなくさまざまな印刷技術や手法を日々研究していますので、印刷物をキレイに出したい!こんなモノ作ってみたい!などありましたら、ぜひ一度ご相談ください!

 

Topics: コラム, 印刷


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