楽しい購入体験の結果、環境問題にも貢献するというアプローチ

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こんにちは、梅村です。
前回のBlogでサステナビリティを考慮して、飲料製品がペットボトからアルミ缶に移行する取組みを紹介しました。

今回は、前回同様にアルミ缶飲料ですが、海外の注目事例を取り上げたいと思います。
ご紹介したいのは、米国カリフォルニアに拠点を置くLiquid Death(キリッド・デス)です。
日本でもSNS中心に話題を集めている大注目のブランドです。
Liquid Deathという、死の液体?とも想起させる強烈なインパクトを放つネーミングですが、
中身はピュアな天然水なんです。
パッケージデザインもインパクトがあります。

まるでデスメタルの世界から出てきたようなデザインは、おおよそこれまでの天然水の製品がもつ世界観と異なってます。これが「バーやクラブで飲んでもダサくない水」として、ウケています。

コミュニケーションでは以下2点が協調されてます。
MURDER YOUR THIRST のどの乾きをぶっ殺すという事で、天然水から得られる機能的ベネフィットを独特の言い回しで謳っています。
Death To Plastic プラスチックに死をという事で、プラスチックごみ汚染防止を協調し、アルミ缶を採用しています。

色々なコミュニケーションが展開されて独特の世界観をつくっているのですが、特にPVが面白いです。

例えばKeep the Underworld Beautifulというタイトルで、地獄のプラスチック問題をDemonだちが警告するという動画

Chief Sustainability AssociateにはAmazonプライム・ビデオのThe Boysに登場するスーパーヒーローの一人The Deepを起用。
悪質なセクハラをする一方、海洋動物保護家である彼は、Liquid Deathのブランドにぴったり?

他のPVもここで取り上げづらい際どい表現のものであったり、パロディのものが多く、アメリカらしくノリで楽しんでしおうという雰囲気があります。

公式サイトのABOUT USには、こう記載されてます。

「私たちは、あなたと同じくらい企業のマーケティングを嫌う、ただの面白い水飲料会社です。」
「私たちの邪悪な使命は、人々を笑わせ、より多くの人により多くの水を飲むように促し、同時にプラスチック汚染をなくすことです。」

ここでもあえて、evil missionと表現しているところが徹底していて笑えます。
Liquid Deathは単にネーミングやパッケージデザインが斬新だっただけではなく、企業のマーケティングに飽き飽きしたユーザの気持ちをよく理解しつつ、何より人を笑わせて、楽しくなるような体験を通じて購入を促進し、環境問題にも貢献するというアプローチが秀逸だったように思います。
まだ日本未上陸ですが、これからもLiquid Deathから目が離せません!

Liquid Death公式サイト
https://liquiddeath.com/

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Topics: コラム, サステナブル

サスティナブルブランドトランスフォーメーション


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