Webサイト制作 「販促支援サイト『検索の達人』」

一般ユーザーからプロユーザーまで、家電品・空調機器・設備機器等、価値ある製品を提供する日立グローバルライフソリューションズ（以下、日立GLS）様。本プロジェクトでは、業務用冷凍・空調機器「プロユーザー向け業務支援サイト」のリニューアルをUI/UXの視点から担当させていただきました。

■定量調査

ユーザーの使用実態や評価を深く理解するために、既存パートナーへのWebアンケートを実施（販売店及び設計事務所：約250件）。調査から見えてきたのは、業務に必要な図面等を検索するために、販売店/設計事務所の方々が日常的に空調メーカーのWebサイトへアクセスしていること。その使用頻度も、販売店は「毎日」、設計事務所では「週１〜３回」と高い頻度でWebサイトを訪れているということでした。
また、現状Webサイトの総合評価に関しても、高く評価するユーザーがいる一方で、検索性については改善の余地がうかがえる結果となりました。

■定性調査

定性調査では、ユーザーの活用実態と課題・要望を知るためのインタビュー調査を実施しました（販売店・設計事務所・特約店：約15社）。調査では実際に現地へおもむき、リアルな声をヒアリング。その結果、現場担当者が感じる現状Webサイトの課題や優位性など、アンケートだけではわからなかったニーズを引き出すことに成功しました。

全国の支店、さまざまな部署から30名近い関係者が集まり実施したワークショップ。議論にあたっては、事前調査結果から抽出したユーザーの行動や課題をカスタマージャーニーマップ（以下、CJM）として作成。あらかじめCJMで整理しておくことで、参加者が「ユーザー視点での解決アイデア」の検討に集中できる環境を整えました。

これまでの調査/分析などを踏まえ、「プロユーザー向け業務支援サイト」の要件を改めて定義。図面検索や製品写真ダウンロードなど「資料検索」に特化したWebサイトとして構築することで、パートナー企業の事業・業務をトータルでサポートできるWebサイトをめざしました。

UI設計では競合サイトを意識しながら、さまざまな情報にスムーズにたどり着けるユーザーフレンドリーな設計に。製品カテゴリーや図面・資料の種類別、キーワード検索の他、よく使う型式を登録できる「クリップリスト」など、WSから出てきたニーズをUI設計/UIデザインに落とし込みました。

システム構築にあたって課題となったのが「データ量」。図面や製品情報など存在するデータは数十万件以上、弊社が扱ってきたなかでも最大級のものでした。この膨大なデータをいかに整理して最適化するか？それがシステム構築における最大のポイントでした。
システムを最適化する上で、私たちが大切にしたことは「データありきではなく、UIありきで考えるということ」。プロユーザー向けの検索サイトとして、どのようなカテゴリー構造で、どのようにデータを紐づければ、ユーザーが使いやすいかを徹底的に追求しました。

運用フェーズでは、ユーザーから実際にあったお問い合わせや簡易アンケート、半期ごとのGA解析のレポーティングを実施。抽出されたWebサイトの課題を、日立GLS様と協議・検討しながら、改修のポイントや優先順位を付け、PDCAサイクルを回しています。

当社はとにかく提供資料が多く、ユーザーに「いかに簡単に、欲しい資料が提供できるか」が課題でした。
製品も多岐にわたるため、製品ごとの特有の事情も多く、カテゴリー分けも一筋縄ではいきません。
大伸社さんはそういった事情をひとつひとつ一緒に解決してくれ、ワークショップでは＋αの解決策を導くことができたと感じています。
サイト立ち上げの後も毎年サイトの状況を解析し、半期ごとの報告会を実施。機能改善に向けた提案を積極的に行ってくれています。
また、半期を待たずに日々の疑問や微修正も相談に乗って貰っており、必要に応じて提案・改修にも対応してくれます。
『検索の達人』に「完成」はありません。これからも日々「よりユーザーにとって使いやすいサイト」をめざし、成長していけたら、そして、それを大伸社さんと手を携えて進んでいけたら、と思っています。今後の運営にも期待しています。