コミュニケーションは、プロジェクトが成功する上で不可欠な要素です。効果的なコミュニケーションは、プロジェクトメンバーの協力を促進し、プロジェクトの進捗を加速させるのに有用です。また、プロジェクトメンバーのエンゲージメントを高めるためにもプロジェクト開始時にコミュニケーション方法を決めておくことも大切です。

エンゲージメントもマネージメント

プロジェクトマネジメントにおいて、ステークホルダーのエンゲージメント、つまりプロジェクトに対する「やる気」を高めることも大切なお仕事のひとつです。
「とりあえず会議をしよう」という方法も情報を共有する上では大切ですが、適切な情報を適切な方法で、必要な人に伝わならければ無意味な会議となってしまいます。
情報や要求がきちんと伝わるべき人に伝わることで、ステークホルダーのやる気となり、プロジェクトの成功につながるのです。

3つのコミュニケーション方法

私たちが普段行っているコミュニケーションには3つの方法があります。

  • 双方向コミュニケーション
  • プッシュ型コミュニケーション
  • プル型コミュニケーション

双方向コミュニケーション:対面での会議、オンライン会議、電話など
双方でキャッチボールができるコミュニケーション方法
共通の理解を得たり、相手を説得するのに有効な手段です。

プッシュ型コミュニケーション:メール、メモ、報告書、手紙など
特定の個人に情報を送信するコミュニケーション方法
情報は相手に届きますが、それが実際に意図したステークホルダーに届いたのか、また相手が理解したのかは分かりません。

プル型コミュニケーション:ポータルサイト、イントラサイト、ルールブックなど
情報量が多い場合や、受信者の人数が多い場合に利用するコミュニケーション方法
受信者が必要だと思ったタイミングで情報にアクセスするため、必要な時にいつでも情報を閲覧できるメリットはありますが、必要と思ってもらえないと情報を受け取ってもらうことはできません。

上記の3つのコミュニケーション方法を用途やステークホルダーの特性から使い分けて、プロジェクトの場面に応じた最適なコミュニケーションを計画しましょう。

極端な例ですが、4歳の息子に「帰ったら手を洗ってね」とメモを残したとしても、文字を読むことも怪しいので手を洗ってもらうことは不可能なのです(笑)

送信者・受信者の責任

息子の例でも分かる通り、情報が受信者に伝わらない原因は母親である私にありますよね(笑)
コミュニケーションには送信者、受信者それぞれに責任があります。

送信者の責任
・伝えるべき情報が明確で完全であることを確認する
・情報が正しく受信者に理解されているかを確認する
送信者は情報を送信すれば終わりではなく、伝わるまで責任があります。

受信者の責任
・情報を受け取り、正しい解釈と応答をする

息子には母に何も言われなくとも、家に帰ったら手を洗って頂きたいですが・・・(苦笑)

効果的なコミュニケーションは、プロジェクトの成功に不可欠です。上記の方法を意識的に実践することで、より効果的な対話と協力が生まれ、プロジェクトの成果を最大化できるでしょう。