Appleのフォトグラメトリ『Object Capture』を試してみました ( 3. 活用編 )

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こんにちは、後藤です。

前回の記事ではObject Captureを使ってフォトグラメトリデータを作成しました。

前回の記事はこちら

 

フォトグラメトリは面白いけど何に役立つのかと疑問に思われている方もいらっしゃるでしょう。

フォトグラメトリはゲームや映画などエンターテイメントの分野では、既に何年も前から使われているものになるのですが、これからはビジネス用途でも活用が広がると思われます。

フォトグラメトリのビジネス用途での活用例としては、例えば下記のような例が考えられます。

 

  • 商品イメージ画像、動画の制作
  • ARVRを活用したオンラインショッピング
  • リアルタイムシミュレーターでの活用
  • 美術館、博物館所蔵品の保存、公開
  • 思い出の品や人物、ペットをデジタルデータとして記録する
  • NFTにして売買する
  • 3Dプリンターを使って複製を作る

  

上に挙げたうちのいくつかを補足説明していきたいと思います。

 

 

◆商品イメージ、動画の制作

 

一度フォトグラメトリデータを作成しておけば、実際の商品やスタジオを用意しなくても、CG上でシチュエーションを変えて何度でもレンダリングすることが可能になります。実際には撮影が難しいシチュエーションでも再現可能です。

さらにバーチャルショッピングやシミュレーション、商品管理システムとフォトグラメトリデータを連携すれば、商品のイメージ制作から情報管理まで、一貫した商品管理が可能になります。

Screenshot 2022-01-04 113224

 

 

ARVRを活用したオンラインショッピング

 

ARVRでフォトグラメトリを活用すれば、オンラインショッピングがよりリアルでエモーショナルな体験になることでしょう。

 

試しに前回の記事で作成したスニーカーの3DモデルをARで表示してみました。

IMG_3609

写真の左が本物のスニーカーで、右がARで表示したスニーカーです。

ARとフォトグラメトリを組み合わせれば、手元に実物がなくても、目の前に商品があるような感覚で、実寸のリアルな商品を眺めることができるようになります。

さらにショップ店員と顧客がVRで空間共有を行い、フォトグラメトリデータを一緒に眺めることができるようにすれば、バーチャルでも現実に限りなく近いショッピング体験を行うことができるようになります。

 

 

◆リアルタイムのシミュレーターでの活用

 

フォトグラメトリを利用すればリアルタイムのシミュレーションも可能になります。

先ほどのスニーカーのフォトグラメトリデータをClouDaliに入れてみました。

Screenshot 2021-12-31 174924

Screenshot 2021-12-31 175849

フォトグラメトリデータを用意すれば、リアルタイムで商品をいくつでも自由に配置することができます。CADデータがない製品や有機的な形をした製品でも、フォトグラメトリを利用することで、実在の製品をそのままの見た目でバーチャル空間上に持ち込むことができるようになります。

さらにこれをWebサイトに設置すれば、フォトグラメトリデータを利用した現実そっくりのバーチャル展示会を開催することができるようになります。

 

ClouDaliの詳細ついてはこちらの記事をご参照ください。

 

 

◆美術館、博物館所属品の保存、公開

 

美術館、博物館の所蔵品をフォトグラメトリでデジタルデータ化しておけば、汚れや欠けにいたる細部まで正確なデジタルデータとして記録に残すことができます。デジタルなので劣化することもありません。

記録するだけでなくオンラインで公開すれば、美術館や博物館に足を運ぶことが難しい遠方に住んでいる方にも所蔵品を見せることができるようになります。さらに普段は見られないような距離や角度から美術品を眺めることも可能になります。

実際にアメリカのスミソニアン博物館では所蔵品をフォトグラメトリで3Dデータ化し、パブリックドメイン(CC0)として公開しており、教育、研究、アート、ビジネスなどの用途での活用を促しています。

 

参考

「スミソニアン博物館、所蔵品280万点を2D-3Dモデルでオンライン公開。自由に再利用可能」

https://japanese.engadget.com/jp-2020-02-25-280-2d-3d.html

 

 

◆まとめ

 

今回はフォトグラメトリの活用方法についてご紹介させていただきました。

フォトグラメトリには様々な可能性があることが分かったと思います。

少し前まではハードルが高かったフォトグラメトリですが、ハードウェアの進化によって活用の可能性が増えてきました。Appleは以前からARに積極的で、今回のObject CaptureAPIの発表だけでなく、自社デバイスにLiDARを搭載するなど、ソフトウェアとデバイスの機能を組み合わせることによって、自社独自の強みを活かそうとしています。

さらにUnreal Engineで有名なEpic Gamesは、Capturing RealityQuixelSketchfabなどフォトグラメトリと関連の強い企業を立て続けに買収しており、Appleに限らず業界のフォトグラメトリに対する注目は高まっています。

これからはエンターテイメント分野だけでなくビジネス用途でのフォトグラメトリの活用が広まっていくことでしょう。フォトグラメトリに関する新しい情報があれば、またこちらのブログでご紹介したいと思いますので、チェックしてみてくださいね!

 

Topics: VR・AR・CG, オンラインソリューション


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