BIMデータ活用のご提案 ~属性情報の活用~

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こんにちは、ユニット6の後藤です。

これまで、このBlogで何度かにわたってBIMデータの活用法をご紹介させていただきました。その中で、BIMデータの属性情報を活用できることに少し触れましたが、今回はその詳細についてもう少し具体的にご紹介したいと思います。

BIMデータは、図面情報(3DCAD)だけでなく、部材ごとの品番や価格、仕上げ、寸法どの属性情報を一元管理できることが、その最大の特徴です。それら属性情報はBIMソフトウェア(今回の例はRevit)では、下のように表示されます。

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右のビューポートで選択した部材に対して、その部材の階層や仕上げ、寸法などの情報が左側に並んで表示されているのが分かるかと思います。これらの情報はゲームエンジンにBIMデータを取り込む際に、メタデータ(属性情報)として一緒に取り込むことができます。

取り込んだメタデータはゲームエンジン(今回はUnreal Engine)上では、このように表示されます。

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これらのメタデータは、3Dデータの編集や、アプリ化をする際に、取り出して活用することができます。ここでは試しに、部材や家具の上に、それぞれのメタデータの一部をテキストで表示するようなプログラムを組んでみました。

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オブジェクトの上に、それぞれのオブジェクトが属する階層と寸法の情報が表示されているのが分かると思います。今回は、階層と寸法を表示しただけですが、BIMデータが持っているそれ以外の情報(部材の型番や仕上げ、価格など)を利用することも可能です。

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属性情報の利用方法としては、様々な活用例が考えられます。例えば、タブレット向けのアプリで利用する場合は、タッチ操作で選択した部材の知りたい情報が画面上に表示されるような3Dビューワーを作ることができます。さらに、BIMデータ内に価格の情報があれば、3Dシミュレーター上で、ユーザーが好みの部材や設備を選択すると、選択された組み合わせでの合計金額が表示されるといった、簡易な見積シミュレーター(コンフィグレーター)を作成することが可能になります。

このように、BIMデータの属性情報を活用すれば、ゲームエンジンでの活用の幅が大きく広がります。属性情報の活用こそ、情報管理に特化したBIMデータの本領と言えるかもしれませんね。

Topics: VR・AR・CG


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